JR東日本は4日、気仙沼線のバス高速輸送システム(BRT)の一部区間で昨年12月に始めた自動運転のレベルを、運転支援にとどまる現行の「2」から無人運転が可能になる「4」への引き上げを目指すと発表した。同時に自動運転区間の延長も図る。ともに2024年秋ごろの運行を目指し、整備を進める。
現在、大型自動運転バス(定員70人)1台が登米市の柳津-陸前横山間(4・8キロ)を最高時速60キロで1日2往復している。路面の磁気マーカーをバスのセンサーが読み取り、位置を把握して走行。運転手が乗り、周辺状況を監視することが義務付けられている。
JR東日本社長「ドライバー不足解決のため」
レベル4の認証取得に向け、今後、車両改修やテスト走行を重ねる。取得後は気象など一定の条件をクリアすれば無人運転が可能になるが、当面は運転手を乗車させる方針。テスト走行に伴い、自動運転は5月から休止する。
併せて自動運転区間を陸前横山から宮城県南三陸町の水尻川まで10・7キロ延長し、計15・5キロとする方針も示した。柳津-水尻川間は5月8日~11月30日、国道45号などに迂回(うかい)するルートに変更する。
深沢祐二社長は4日の定例記者会見で「自動運転は地方のドライバー不足解決のため、順次実施してきた。レベル4の取得に向け、障害物検知機能などの精度をさらに上げていきたい」と話した。