気仙沼BRT来月20日運行 専用道、当面は2.1キロ

JR東日本は18日、バス高速輸送システム(BRT)による仮復旧が決まっているJR気仙沼線柳津-気仙沼間(55.3キロ)について、8月20日に運行を始めると発表した。沿線の高校で夏休みが明ける時期に合わせた。BRT専用道を一部区間に限るなどの「暫定運行」との位置付けで、年内に正式運行に移り、専用道の利用区間を広げる。東北運輸局に申請中のバス輸送事業の許可は近く認められる見通し。
 専用道を走るのは気仙沼市の陸前階上-最知間(2.1キロ)。残りは国道45号など一般道を使う。停留所となる駅は気仙沼線の18駅に、宮城県南三陸町の仮庁舎があるベイサイドアリーナの新駅を加えた計19駅。南気仙沼駅は周辺が壊滅状態のため、市立病院に近い県道沿いに移設する。
 所要時間は柳津-気仙沼間が2時間4分。専用道区間が短く、現行のバス振り替え輸送と変わらない。震災前の気仙沼線は1時間30分だった。
 運行本数は下りが柳津発15本、志津川発5本、本吉発5本で、全て気仙沼行き。上りは全て気仙沼発で、柳津行き15本、志津川行き2本、本吉行き7本。70人乗り(座席24~30席)の一般的なバス車両18台を使う。
 震災直後から続く宮城交通グループのミヤコーバス(仙台市)による振り替え輸送は8月19日で終了。ミヤコーバスは震災前の本吉-気仙沼間の路線バスの運行に戻す。
 暫定運行としたのはBRT運賃の認可に時間を要するため。正式運行時は本吉-気仙沼間を中心に本数を増やし、バスもハイブリッド車にする。暫定期間の運賃は鉄道と同じで、正式運行後も同水準とする。
 JR東日本は最終的に柳津-気仙沼間の6割を専用道にする計画。記者会見した仙台支社の相沢義博企画部長は「早期実現に努力し、BRTの所要時間を短縮していきたい」と話した。

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