冬季閉鎖中だった蔵王エコーライン(宮城県蔵王町-山形県上山市、26キロ)が25日、約5カ月半ぶりに開通した。近年にない好天に恵まれ、ドライバーが雪の回廊を爽快に駆け抜けた。
刈田峠駐車場であった開通式には、宮城、山形両県の関係者約200人が出席し、神事で交通と登山の安全を祈願。村井嘉浩宮城県知事は「両県が観光で連携を強め、蔵王の魅力を発信しよう」とあいさつし、テープカットで開通を祝った。
両県から訪れたドライバー先着各10人に記念品が贈られた。宮城側の一番乗りとなった岩松勝昭さん(71)=仙台市青葉区=は「青い空と白い雪。こんなに素晴らしい蔵王は見たことがない。最高の気分」と話した。
標高約1500メートルの縞(しま)の沢付近では、道路脇の積雪が高さ10.5メートルに達し、例年より2メートルほど高いという。雪の回廊は5月下旬まで楽しめる見込み。凍結の可能性があるため、5月9日まで夜間(午後5時~翌朝8時)は通行止めとなる。