宮城県塩釜市は21日、東日本大震災復興特別区域法に基づき、復興庁に「千賀の浦観光推進特区」の設置を柱とした復興推進計画を申請した。市中心部の36.6ヘクタールに29億5000万円の投資を見込み、商業施設や水族館の誘致を目指す。
特区の対象エリアは海岸通、本町と港町1丁目の一部。集積を目指す業種は水運業、各種の商業のほか、水族館の誘致を念頭に教育・学習支援業を加えた。指定事業者は税制上の優遇措置や利子補給の助成を受けられる。
復興推進計画には、震災前の水準に復元させる数値目標として(1)水産加工品の出荷額520億円以上(2)仙台塩釜港塩釜港区の貨物取扱量210万トン以上(3)松島遊覧船の乗降人数46万人-を挙げた。
「千賀の浦」は和歌の枕ことばにもなっている塩釜湾の旧称。先に県と共同申請して認定されたものづくり産業特区と合わせると、市沿岸部の全域がカバーされる。