江差線一部廃止で、鉄道ファン殺到

 北海道の道南を走り、78年の歴史を持つJR江差線の木古内-江差間(42・1キロ)が廃止されることになり、最後の運行日となった11日、千人を超える人々が江差駅(江差町)や沿線に駆け付けた。
 JR北海道では平成7年9月の深名線(深川-名寄間)以来9年ぶりの廃線。日頃は閑散としている同駅前も、この日は屋台が並んだり、お囃子が鳴り響いたり、上空には取材のヘリも飛ぶなどにぎやか。
 同駅に着く2時間に1本の列車はどれも超満員の乗客で定刻より遅れて到着。ホームでは「さようなら・ありがとう江差線」の看板を持った地元の人たちが出迎えた。降り立った鉄道ファンは、すぐに記念切符を買い求めるための長い行列に並んだ。
 駅前では終日、式典などさまざまなイベントが行われ、JR北海道の島田修社長は「78年間支えていただき沿線市町村の方々、利用者のみなさま大変ありがとうございました」とあいさつした。
 江差線の同区間は、この日午後9時52分、江差駅到着の最終列車で幕を閉じ、12日からは代替バスが運行される。

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