2017年に沖縄を訪れた観光客(前年比9・1%増の939万6200人)が、同時期にハワイを訪れた観光客を約1万3200人上回った。沖縄の観光客は1972年の本土復帰当時ハワイの約5分の1にすぎなかったが、近年は沖縄と国内外を結ぶ直行便の就航や東アジアからのクルーズ船寄港の増加が進み、初めてハワイを超えた。(政経部・平島夏実)観光客数は上回ったが… ハワイで観光施策を担うハワイ・ツーリズム・オーソリティー(HTA)の1月31日(現地時間)の発表によると、2017年にハワイを訪れた観光客は前年比5%増の938万2986人。 観光客数は沖縄が上回ったものの、平均滞在日数は沖縄3・78日(16年度)に対してハワイ8・95日(17年)。観光客1人当たりの滞在期間中の平均消費額は沖縄7万5297円(16年度)に対してハワイは約2・6倍の1787・9ドル(17年、約19万6669円)。依然として大きな差がある。 県文化観光スポーツ部の嘉手苅孝夫部長は「ハワイは世界的なリゾート地を目指す沖縄のお手本。観光客数の面では官民の努力が実った」と評価。平均滞在日数や消費単価についても、今後ハワイ並みを目指したいという。 沖縄の17年の入域観光客数は5年連続で過去最高を更新し、復帰時の約21倍に達した。県内空港の滑走路の延長や離島空港のオープン、クルーズ市場の拡大を受け、1975年の海洋博、80年代の新婚旅行ブームに続く第3波を迎えている。県は、21年度までに入域観光客数1200万人(クルーズ乗務員含む)、観光収入1兆1千億円を目標にしている。