沿線の魅力伝えたい 仙台市地下鉄東西線開業へ市民応援部

 仙台市地下鉄東西線の開業を来年に控え、市民グループ「東西線まちづくり市民応援部」の活動が活発化している。沿線地域の魅力を発掘しようと、全13駅周辺の定点ウオッチや街歩き、物産展を計画。多彩なイベントを通して、まちづくりの輪を広げたい考えだ。
 市民応援部は、市が協同組合みやぎマルチメディア・マジックに事業委託して昨年6月に発足した。既存のまちづくり団体や沿線住民、企業関係者ら464人(18日現在)が入部している。
 活動の一環として19、20日には、新駅ができる若林区卸町で「東西線らくがきトレイン」を実施。実物大の東西線車両模型をキャンバスに見立てて色を塗ったり、車内の乗り心地を体験したりした。
 催しは約5万人の買い物客でにぎわう「卸町ふれあい市」に合わせた。仙台卸商センター青年経営研究会会長で応援部員の五十嵐智浩さん(47)は「子どもたちに東西線の魅力を伝え、愛着を持ってほしいと企画した。大勢の親子に喜んでもらえた」と手応えを語った。
 応援部事務局の主催で「定点カメラ特派員」と題した新企画も25日に始める。各新駅付近の景観を撮影する部員を駅ごとに2~3人募り、開業前後の移り変わりを記録。応援部のホームページなどで紹介する。
 5月24日にはノルディックウオーキングを行い、新駅の大町西公園-川内間(7キロ)を歩いて新緑を楽しむ。企画したノルディックウオーキングサークル代表の山下敏明さん(72)は「東西線ができれば活動エリアも広がる。盛り上げに一役買いたい」と言う。
 女性限定の写真撮影会「カメラ女子ピクニック隊」や発足1周年記念交流会、沿線各地の名物を集めた物産展なども予定している。
 ただ部員数は目標の1000人に届いていない。市は50万円を上限とした活動費の助成制度をPRし、入部と企画の提案を呼び掛ける。市市民プロジェクト推進担当課の嶺岸裕課長は「まちづくりは東西線開業後も続く重要なテーマ。多くの人に関わってもらい、仙台市全体の魅力向上につなげたい」と話す。

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