泉パークタウン新住区、自治組織を法人化 御用聞きサービスなど展開へ

仙台市泉区の大規模住宅団地「泉パークタウン」を手掛ける三菱地所(東京)などは、最後の開発区域として造成中の「第6住区」で社会課題解決型まちづくりを目指して導入する住民サービスの概要をまとめた。住民自治組織の法人化を柱に、生活に密着したコンシェルジュ機能、ICT(情報通信技術)を活用した介護施設などを展開する。
 自治組織の法人化は、マンション管理組合の一戸建て版をイメージする。住民が出資して法人を設立することで、資産形成や民間サービスの一括契約が可能になる。住民主導のタウンマネジメントを掲げる。
 物流大手のヤマト運輸(東京)は、配送以外にも家事手伝いや買い物代行といった生活全般のご用聞きサービスを展開する。
 損害保険大手のSOMPOホールディングス(同)が運営する介護施設は、介護記録を一括管理して医療と連携させる。介護者の負担を減らすロボットケアにも取り組む予定。
 東北電力グループは、各戸で太陽光発電と蓄電を組み合わせた仮想発電所(バーチャルパワープラント)で省エネと防災力向上を図る。パナソニックグループは、住民が全てのサービスを一括管理できるシステムを構築し、地域交通の充実にもつなげる。
 計画は、官民組織「仙台市泉区における先進取組協議会」が国土交通省スマートシティーモデル事業の重点事業化促進プロジェクトとして進める。三菱地所東北支店は「他地区にも事業を広げられるようソフト面を重視し、住民の費用負担をできるだけ抑えたい」と説明する。
 721区画ある第6住区東工区は12月に完工し、来春のまちびらきを予定する。

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