法政大、ミスコンは「多様な人格への敬意と相反する」 非公認イベント開催で注意喚起

「『多様な人格への敬意』と相反するものであり、容認できるものではありません」――。法政大は2019年11月29日、同大の名が付いたミスターコンテストが開催されているものの、大学としては関与していないと注意喚起した。

広報課は12月2日、J-CASTニュースの取材に「内容の如何を問わず開催は認められません」と明言する。

ミスコンは「都合よく規定された『女性像』」で評価

法政大は29日、公式サイトに「『ミス/ミスターコンテスト』について」と題した声明を載せた。声明によれば、12月初旬に行われる「ミスター法政コンテスト」に関する問い合わせが学内外から寄せられているという。

大学としては同イベントに関与しておらず、大学施設を利用しての開催は認めていないとした上で、「『ミス/ミスターコンテスト』のように主観に基づいて人を順位付けする行為は、『多様な人格への敬意』と相反するものであり、容認できるものではありません」と宣言。

また、大学祭の実行委員会(市ヶ谷地区)では、従来からミスコンを「人格を切り離したところで、都合よく規定された『女性像』に基づき、女性の評価を行うものである」と定義しているとも触れ、「これは極めて先見性に富む見解であり、本学学生が主体的にこれを提示し、『ミスコン』の開催を認めない姿勢を貫いてきたことは本学の誇るべき伝統と言えるのではないでしょうか」と投げかけている。

主催団体は「後日見解を発表」

法政大広報課によれば、「開催するのか」「公認なのか」などと問い合わせがあったという。大学としてはミス・ミスターコンを公認したことはなく、今回の主催団体には施設の不正利用を注意していたという。

大学祭の実行委員会もミスコンには否定的で、「(大学祭の理念などを定めた)『基調・理念と諸問題』の中では1980年から大学祭における女性差別問題が取り上げられており、1998年に初めて『ミス法政コンテスト』の問題が取り上げられております」(広報課)

主催団体のSNSによれば、すでに7人の候補者が決まり、12月6日に法政大学内で開催予定としている。声明を受けて「後日、作成中のホームページにて運営の見解を発表させていただきます」と発表している。

広報課は「そもそも学内施設の利用資格が一切無い団体ですので、内容の如何を問わず開催は認められません。こちらの注意喚起を受けて学外で実施してくれることを希望しております」

(J-CASTニュース編集部 谷本陵)

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