法隆寺の名宝、仙台へ 市博物館で来年3月、企画展開幕

 世界文化遺産に登録されている法隆寺(奈良県斑鳩町、大野玄妙管長)の寺宝が特別公開される企画展「法隆寺-祈りとかたち」(法隆寺、河北新報社など主催)が来年3月1日~4月13日、仙台市青葉区の市博物館で開かれる。東京都内で6日あった記者会見で発表された。
 来年で東日本大震災から3年、新潟県中越地震から10年となることから復興を祈念して開く。仙台での法隆寺展は1994年以来20年ぶり。東京芸術大の大学美術館、新潟県立近代美術館(長岡市)にも巡回する。
 3会場で寺宝69件など計88件を公開。このうち仙台では、国宝の地蔵菩薩(ぼさつ)立像、現存最古の法華曼荼羅(まんだら)などの重要文化財17件を含む65件を展示する。飛鳥、奈良の仏教美術、聖徳太子信仰の宝物などを通じて、大火災など幾多の苦難を乗り越えた同寺の信仰に迫る。
 大野管長は記者会見で「地蔵菩薩は艱難(かんなん)辛苦に耐える人を救うという功徳のある仏様で、復興を祈るにふさわしい。震災の風化を食い止める役割も果たしたい」と語った。

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