仙台市は東日本大震災で津波被害を受けた東部沿岸地区に整備する津波避難施設の概要をまとめた。全10カ所のうち、4カ所を消防団拠点施設を兼ねた鉄筋のビル型にする。他の6カ所は骨組み中心で鉄骨のタワー型とし、最上階の3階部分のみ壁を取り付け、防寒機能を持たせる方針だ。
ビル、タワー型とも3階で高さ9メートル。県道塩釜亘理線のかさ上げなどで、敷地内に入り込む津波は最大で高さ2メートルにとどまると想定した。
いずれも屋上と3階に最大400人が避難できる。タワー型3階の壁は震災で多発した低体温症を防ぐ狙い。それぞれ水や毛布など最低限の物資を備蓄する。
ビル型は若林区荒井笹屋敷、三本塚、種次の消防団拠点施設跡と、宮城野区の市バス岡田出張所跡に整備する。
タワー型は、宮城野区の港南東公園などに建てる。新浜地区の施設は、住民の要望を受け、当初方針より約500メートル内陸の私有地に建設する方向で調整している。
市は12日から住民説明会を開く。住民の同意を得て着工し、2015年度内の完成を目指す。