海の恵み戻った 震災越えホッキ漁再開 亘理荒浜漁港

東日本大震災で津波の被害を受けた宮城県亘理町荒浜の荒浜漁港で、ホッキ漁が再開された。3月末ごろまで続く。
 震災前は10隻前後の船が出漁し、年間約15トンを水揚げしていた。現在は修理を終えた「山六寿丸」(3.9トン)1隻だけが操業する。
 14日に漁を再開。17日は早朝に船を出した。沖合数百メートルで「マンガ」と呼ばれる熊手状の漁具を使い、水深10メートルほどの海底をかく。17日は約70キロを水揚げした。
 福島第1原発事故に伴う放射性物質の影響が心配されるため、県漁協亘理支所は事前に採取したホッキ貝の検査を研究機関に依頼。放射性セシウムは微量で、国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を大きく下回った。
 山六寿丸の渡辺信次船長(73)は「間もなく町内の飲食店で地元産のホッキ飯を味わえるはず。安心して食べてほしい」と話した。

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