海を味方にOHガッツ 石巻雄勝漁業者ら合同会社設立

 津波被害の甚大な宮城県石巻市雄勝地区を復興しようと、地元の養殖業者ら10人が水産物加工販売などを展開する「合同会社OH(オー)ガッツ」を設立し、10日に同地区の全勝旅館で設立式を開いた。
 県、石巻市、協力企業の関係者ら約30人が出席。伊藤浩光代表社員が「多くの人に支援され、ピンチをチャンスに変えようと決意した。雄勝の復興のため、今後の水産業のモデルケースを目指す」とあいさつした。
 石巻市の北村悦朗副市長も「石巻の新しい漁業を切り開いてほしい」と激励。設立メンバーは出席者の前に並び、意欲を新たにした。
 同社の事業は、(1)メンバーが養殖したカキ、ホタテ、ホヤなどの販売(2)養殖クルージングや漁業体験といった観光イベント企画―など。
 1口1万円の出資者「1口オーナー」を近くホームページ(HP)で募り、収穫期に水産物を雄勝から発送する。9月18日には種ガキ投入や船上バーベキューを行う。
 商品販売は多角化を図り、3年で軌道に乗せ、5年目に売り上げ7億円超を目指す。雄勝地区の居住者を増やすため、将来は定住を条件に3年間の漁業者育成プログラムなどにも取り組むという。
 同社HPはhttp://www.oh-guts.jp

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