海外で大注目の「ジャパンディ」とは? 日本+北欧が2021年急上昇のトレンドに

来年は「ジャパンディ」がくる――。2021年注目のトレンドとして、Pinterestがジャパンディを予想した。

ジャパンディとは「ジャパニーズデザインと北欧のミニマリズムの融合」を意味する。

Pinterestによると、ジャパンディの検索結果は前年に比べて100%増加。

さらに「ニュートラルなカラーパレット」や「アースカラー」の検索は3倍増え、モダンなデザインの木製ベッドや、ミニマルスタイルのバスルームやキッチンが注目されている。

ここ数年、ジャパンディのホームウェア(家具やキッチン道具、飾り物など)は人気になっていたが、2021年にその人気はさらに急上昇するだろうとPinterestは予想する。

家の中をジャパンディにするための鍵は、実用的な家具をミニマルなレイアウトで配置すること(そしてもちろん、周りにごちゃごちゃ物を置いちゃダメ!)。

その他、木材や粘土などの自然な素材を選ぶ、流線型のラインにする、ニュートラルな色の組み合わせにする、物を落ち着くように配置することなども大切になる。

ジャパンディを取り入れた部屋にするためには、どうしたらいいのだろう?インテリアのプロたちからアドバイスをもらった。 © ハフポスト日本版

ベッドルーム

インテリアショップ「Houseof」の共同設立者でクリエイティブディレクターのヘレン・ホワイト氏は、ジャパンディとは呼吸をするためのスペースを作りだすこと、と話す。

呼吸するためのスペース、それはまさに私たちが2021年に必要としているものだろう。そしてベッドルームこそ、そのために最適な場所だ。

「できる限る物を少なくした上で、選び抜いた数点を置くことで、心落ち着く空間を作り出します。そして、それぞれのアイテムに息をするためのスペースを与えます」とホワイト氏は話す。

ジャパンとスカンジナビアに共通するのは、柔らかくて明るい自然素材を使うこと。

その一方で、「質感は、必ずしも同じではありません」とホワイト氏は説明する。

明るい色合いの木材と柔らかなニット素材、もしくはミニマルスタイルに波型のコンクリート素材を合わせてみるのもいいだろう。

インテリアショップ「Terrys」のアデル・ショットン=ピュー氏は、ベッドルームのベースカラーを、白とベージュが混ざった色などニュートラルカラーにした上で、フェイクのシープスキンラグやナチュラルコットンの敷物、ラタンヤシなど、高価ではないアイテムや観葉植物を置くことを勧めている。

「アート作品を取り入れるのもいいと思います。ニュートラルで抽象的な写真や、白黒で描かれた絵画を飾ると、ベッドルームがシンプルでスタイリッシュになります」

また、家具ショップ「Wayfair」のスタイルアドバイザー、ナディア・マッカウアン・ヒル氏は、詳細にこだわりすぎない方がいいとアドバイスする。

「ジャパンディは、加工していないロープや、木材に書かれた手書きのモチーフなど、不完全なところが美しいのです。デザインが控えめで繊細であればあるほど、ベッドルームは心落ち着く安らぎの空間になります」

リビング

壁紙ショップ「I Love Wallpaper」で、インテリアデザインを手がけるトレイシー・アップルビーさんは、家を片付けて置く物を選ぶことがジャパンディの鍵だと話す。

「ジャパンディが醸し出す素朴さは、木製のフォトフレームや、自然素材の家具や本棚、飾り物を置くことで、簡単で安く手に入れられます」

色の組み合わせは、白や灰色のベースに抑えた色のピンクやブルーやミントカラーをあわせるとオシャレになるとアップルビーさんはお勧めする。

花瓶や果物入れなど、機能性を兼ねたアイテムにもそういった色合いを取り入れると、お金をかけずに空間を明るくできる。

ショットン=ピュー氏は、シンプルなシルエットでニュートラルな色合いの家具を選んだ上で、必要な飾り物だけ置くことを勧める。

「シンプルなコーヒーテーブル用の本、スカーフをしまうための編んだ籠、そしてパンパスグラスを組み合わせると、自分らしくて機能的なスペースが作れます」

キッチン

キッチンにどうやってジャパンディを持ち込めばいいんだろう、と悩む人がいるかもしれない。

しかし、出費を抑えてシンプルな方法でキッチンにジャパンディを入れる方法は色々ある。

「ジャパンディは、外にあるものを室内に持ち込むことでナチュラルな空間を作り出します。そのための方法の一つが、植物をキッチンに置くことです」とショットン=ピュー氏は説明する。

「観葉植物を置くのもいいのですが、加工していない素材を使うことも、お勧めです。例えばメッキを施した食器棚の取っ手を、真ちゅうにするのも一つの手です。どこのホームセンターでも売ってていますし、空間の印象を大きく変えます」

マッカウアン・ヒル氏のお勧めは、ディナー用プレートをセラミック製にし、シンプルな織物のテーブルクロスを敷くことだ。

バスルーム

最近のバスルームは、病院のような白一色だけでなく、セラミックの現代的な美しいデザインを取り入れたものになっている、とバスルームデザイン専門ショップ「Ribble Valley Bathrooms」のアビー・スコフィールドさんは言う。

屋外の要素を取り入れて、古いものと新しいものを融合させ、まるでスパのようなバスルームにしているという。

「こういったトレンドは、ジャパンディスタイルを反映しています。目指すのはリッチ感と、自然を取り入れて五感で感じられるような場所です。そんなバスルームがどんどん人気になっています」

「ジャパンディのバスルームデザインは、見た目が美しく、ストレスを減らし、クリエイティビティを向上させるようなニュートラルな色合いです。また、自然にあるのと似た素材を使います」

「2021年には、シックなバスルームとしてビクトリア朝のロールトップバスが注目されるでしょう。しかしそれは、これまでのような冷たくてゴツゴツしたものではなく、モダンで滑らかな浴槽、暖かな色合いの表面、本物の木のような素材、そして曲線的なラインのものになると思います」

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