東京電力は10日、福島第1原発の処理水放出口付近で9日に採取した海水から、放射性物質トリチウムが1リットル当たり11ベクレル検出されたと発表した。通常の精度で分析し、検出されたのは3回目。世界保健機関(WHO)の飲料水基準(1リットル当たり1万ベクレル)を大きく下回っていることから、東電は「安全上、問題はない」としている。
東電によると、検出されたのは原発3キロ圏に10カ所ある採取場所のうち、放出口から最も近い場所の海水。8月31日と10月7日の採取分からも、それぞれ10ベクレルと9.4ベクレルが検出されている。残りの9カ所では検出下限値未満だった。