大手ゼネコンの清水建設が仙台市中心部で施工したマンションに耐震上必要な緩衝材「構造(耐震)スリット」が1割しか入っていなかった問題で、郡和子市長は16日の定例記者会見で、同社に対するヒアリングを行い、安全性を確認して報告するよう求めたことを明らかにした。
郡市長は「非常に残念なこと」と述べた上で「報告を踏まえ、建築基準法に基づいて適切に対応していかなければいけない」と説明。「安心安全に住めるよう修繕などの対応を取ってもらいたい」とも言及した。
マンションは20年以上前に完成した。市によると、当時の完了検査では、同法上の問題は確認されなかった。
同社東北支店と管理組合側が今年6月に調査。結果報告書によると、抽出した85カ所のうち、スリットが正確に設置されていたのは8カ所にとどまり、74カ所に欠損、3カ所に施工不良がそれぞれ見つかった。