温暖化が議題の国連総会でエアコン効き過ぎ

地球温暖化対策が大きな議題となった9月の国連総会。会議や記者会見などを取材していて、気になったのは、どこもかしこも会場のエアコンが効き過ぎていることだ。

 特に強烈だったのは、イランのロウハニ大統領の記者会見。会場となったニューヨーク市内のホテル会議室のエアコンの設定温度は約16度だったよう。記者会見の開始が予定より1時間以上遅れ、待機していると体が震えるほどの寒さだった。しびれをきらした日本人記者の1人が途中で「エアコンの温度を上げてくれ」とイランの担当者に頼むと、欧米メディアも「寒すぎる」と口々に注文。長袖に上着をまとう正装姿のロウハニ師は涼しい部屋がお好みのようだが、その徹底ぶりには驚いた。

 各首脳らの会見会場だけでなく、ニューヨークの国連本部の中でさえも日本人の感覚からすると、寒く感じることが多々ある。電力の消費量が大きいエアコンの利用は、二酸化炭素の排出量を増やし温暖化に拍車をかけると指摘されるが、米国ではエアコンへの依存から抜け出す気配はない。

 快適に感じる温度は同じ人種や性別でも個人差があり、国際基準を決めるのは難しいのだが…。寒がりでエアコンが極端に苦手な記者は米国では完全に少数派。国連総会の取材で風邪がぶり返した。(上塚真由)

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