準大賞に定禅寺ジャズフェス実行委 第2回地域再生大賞

地域活性化に取り組む団体を支援しようと、河北新報社など全国の地方新聞社と共同通信社が設けた「第2回地域再生大賞」の受賞団体が21日決まった。「ブルーリバー」(広島)が大賞(副賞100万円)に、「定禅寺ストリートジャズフェスティバル実行委員会」(宮城)と「大宮産業」(高知)が準大賞(同30万円)に選ばれた。
 都道府県ごとに原則1団体選出された計50団体を審査。大賞のブルーリバーは住民が出資した有限会社。割安の賃貸住宅を子育て世帯に提供し住民を増やすなど、企業や自治体にできないきめ細かなコミュニティー維持の手法が評価された。
 準大賞の定禅寺ジャズフェス実行委は、市民ボランティア中心にユニークな音楽祭を育てた。大宮産業は山あいの地で、住民が日用品販売に取り組む努力が支持された。
 表彰式は2月23日、都内で開く。
 その他の受賞で東北関係分は次の通り。
 ブロック賞 北海道・東北=千葉之家花駒座(福島)▽特別賞 遠野まごころネット(岩手)、浪江焼麺太国(福島)
◎市民参加の手づくり運営に評価/仙台
 
「緑の下で生演奏が楽しめたらいいね」。1991年、音楽家や商店主らが始めた仙台の「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」。今や「杜の都」に、80万人近い聴衆が集う国内有数の音楽イベントに成長した。
 運営費は広くカンパで賄い、特定の企業や行政に頼らない。プロ、アマ問わず演奏家からは出演料をもらう。公園やビルの谷間の広場など40カ所以上で、ジャズ中心にロックから尺八まで多彩な演奏が響く。
 21回目の昨年は東日本大震災で開催が危ぶまれたが、過去最多だった2010年並みの747団体が参加、盛況だった。
 規模が拡大しても市民手づくりの運営は不変だ。呼び掛け人でもあるフェスティバル実行委員長のピアノ演奏家榊原光裕さん(55)は「ジャンルを問わずプロ、アマ平等。営利目的ではなく、市民が参加し楽しむ趣旨が社会に受け入れられたのでは」と話している。

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