漂着ハーレー 津波語り部に 米メーカー博物館で展示

【ニューヨーク共同】東日本大震災の津波のために宮城県山元町から流され、ことし4月にカナダ西部の島に漂着しているのが見つかったハーレーダビッドソン社製のオートバイが24日、米ウィスコンシン州ミルウォーキーにあるハーレーダビッドソン博物館に常設展示された。
 塩や砂がついたままで、砂浜で発見された時とほぼ同じ状態で展示。山元町から漂着場所に至る経路を示す地図も併設されている。
 博物館の上級学芸員クリステン・ジョーンズさんは共同通信に「長期間保存するためには通常、塩や砂を除去するが、4千マイル(約6400キロ)も流されてきたオートバイの物語を伝えるため、洗浄しないことに決めた」と説明した。
 ハーレー社は、オートバイの持ち主の横山育生さんと、オートバイを発見したピーター・マークさんを博物館に招待したが、この日は2人とも来られなかった。ジョーンズさんは「来られるときがあればいつでも来てほしい」と話している。
 ハーレー社は当初、横山さんにオートバイを返却することも検討したが、被災地の現状を考慮して博物館への寄贈を提案、横山さんも同意した。

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