19日放送の「Mr.サンデー」(フジテレビ系)で、日本だけでなく世界中で火山の噴火が多く発生している傾向にあることを伝えた。
日本は全世界の活火山のうち7%が集中する「火山大国」だ。近年でも、御嶽山噴火は20日現在、死者56人、行方不明者7人の犠牲者を出し、小笠原諸島の西之島は昨年から噴火活動を開始し、自治体は現在も警告を発している。
番組では、日本のみならず、世界規模で火山噴火が増加傾向にあると解説し、その例としてインドネシア・スマトラ島に位置するシナブン山が2月に噴火したことをはじめ、世界各地で42個の火山が噴火を起こしていることを伝えた。
中でも、アイスランドのバルダルブンガ火山噴火の規模が大きいのだという。発生時の噴火口の長さは約1.5km、現在は300mにまで縮小しているが、アイスランドにおける火山研究の権威、アゥルマン・ホスクルドソン博士は迫り来る別の危機を指摘した。
博士によると、現在の噴火が収まり、地下に蓄積されたマグマの行き場がなくなると、火山本体からの大型噴火が引き起こされる恐れがあるのだという。本体は2~3ヶ月のうちに噴火してもおかしくないと博士は警告する。
この噴火が起きた場合、2010年のエイヤフィヤトラヨークトル火山噴火で航空機10万機が欠航した時以上の被害がもたらされると博士は予想している。また、噴火で成層圏に舞い上がった火山灰が太陽光を遮り、地球規模で気温低下が起こる可能性もあるという。
日本でも、京都大学の井口正人教授が、鹿児島県桜島において近年噴火の回数が急増していると指摘している。
島と半島が溶岩流で地続きになった桜島大正噴火から100年。桜島地下の「マグマ溜まり」の膨張は当時のものと酷似していると博士は明かし、「早ければ10年、遅くとも100年以内に桜島で必ず大規模な噴火が起こるだろう」と断言している。
実は、アイスランドの北米プレートとユーラシアプレートは8,800km離れた日本列島で沈み込んでいる。1783年の浅間山噴火の17日前、アイスランドでもラキ火山が噴火しており、研究者は日本とアイスランドの火山噴火に因果関係があるのではと推測している。
最後に、椿原慶子アナウンサーが、日本では「噴火警戒レベル」に基づいて監視されている火山は30個あると解説。一方、異変があった場合、自治体が即時連携できる専門家がいるのはうち、17個にとどまり、御嶽山はそこから外れた火山だったことも明かされた。