災害がれき再利用、森の防潮堤に2万本を植樹 南相馬

東日本大震災で大津波の被害を受けた福島県南相馬市鹿島区の右田浜で6日、市の復興市民植樹祭があった。災害がれきを再利用した防災林整備の一環で、市民やボランティア約3000人が犠牲者を悼みつつ、2万本の苗木を植樹した。
 植樹場所は、キャンプ場跡地に市と県が土砂とコンクリート片を使って整備した高さ約3メートル、幅約50メートル、長さ約100メートルの丘。参加者は海に向かって黙とうをささげた後、タブノキやシイなどの常緑樹を中心に16種の苗木を混植した。
 市内で暮らす祖父と参加した小学1年の川村倖太郎君(7)=仙台市青葉区=は「大きく育ってほしい」と植え替えを手伝った。
 植樹祭は、がれきを使った「森の防潮堤」の整備を進める公益財団法人「瓦礫(がれき)を活(い)かす森の長城プロジェクト」(東京、理事長・細川護煕元首相)が協力。同法人副理事長の宮脇昭横浜国立大名誉教授の指導の下、地元で採取したドングリから栽培した苗木を提供した。市は今後も同様の防災林を整備していく方針。

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