災害公営住宅1万5千戸 宮城県、当初計画を上方修正

 宮城県は3日、東日本大震災の被災者向けの災害公営住宅について、2015年度までに約1万2000戸を建設するとした当初計画を上方修正し、3000戸増の約1万5000戸とする方針を決めた。各市町が行った被災者の意向調査や県による市町への聞き取り結果を踏まえた。
 昨年12月策定の県復興住宅計画を見直した。年度別の建設戸数は13年度が400戸増の3500戸、14年度が500戸増の5000戸、15年度が2100戸増の6200戸。12年度は300戸のままとした。
 市町別の整備戸数は表の通り。当初計画に比べ、石巻市は1000戸、仙台市は800戸多くなると算出している。
 整備を予定する市町はこれまでの17市町から4町増加。新たに美里、涌谷、利府、大郷各町が災害公営住宅の建設が必要と判断した。
 今回の見直しで増えた分は、各市町が民間企業と連携して整備するなどの方法を採用する。県が市町による設計や工事を代行して建設する戸数は、当初計画と同じ5000戸とした。
 県によると、災害公営住宅の建設は7市町14地区の計1282戸で始まっている。設計や工事が予定通りに進めば、13年度から順次入居できるようになる見通し。
 災害公営住宅の入居対象は、自力の住宅再建が困難な被災者。県は震災で被災し再建が必要な県内の住宅戸数を7万2000戸と推計している。

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