東北地方整備局と東北6県、仙台市、東日本高速道路東北支社は25日、災害相互応援協定を結んだ。整備局長と6県知事、仙台市長が協定を締結したのは初めて。支援対象となる災害を鳥インフルエンザや林野火災、火山被害に広げた。
職員や専門家の派遣、災害対策車両や建設機械、通信機器の相互支援に当たる。整備局の通信網を活用し、リアルタイムで映像による災害情報を各県に配信。情報を共有し、初動対応と支援の迅速化を図る。
東日本大震災に加え、昨年の西日本豪雨や北海道地震などを受けた措置。整備局と6県による災害応援は、阪神大震災後の1996年に結んだ県部長級による申し合わせにとどまっており、今回は知事による協定に引き上げた。
申し合わせで自然災害による河川、海岸、道路、港湾など国管理の土木施設被災に限られていた応援対象の範囲を拡大。発生後72時間以内での防疫措置完了が求められる鳥インフルエンザなどにも対応できるようにした。
整備局の担当者は「自然災害の頻発化、激甚化に加え鳥インフルエンザ、豚コレラのような新たな災害も起きている。多様化する災害に迅速に対応するため連携を深め、危機管理態勢を強化したい」と話す。