環太平洋連携協定(TPP)参加国からの1月の牛肉輸入量が3万トンを上回ったことが、7日発表の財務省のまとめで分かった。関税が大きく下がったカナダ産やニュージーランド産を中心に急増し、参加国からの前年同月分を6割(1万1733トン)上回った。TPP発効により輸入拡大に拍車が掛かっている。国内市場への影響は必至だ。
同省によると、1月のTPP参加国からの牛肉輸入量は3万2885トン。上旬が1万7トン、中旬が1万4200トン、下旬が8678トンだった。既にTPPが発効された日本を除く6カ国の中で、輸入実績のあるメキシコ、ニュージーランド、カナダ、オーストラリアの4カ国からと考えられる。
TPP発効前の18年12月(2万1152トン)と比べると、55%増えた。4カ国からの1月の輸入量は毎年、2万トン前後で推移していたため、東京都内の商社は「近年にはない水準」と指摘する。