特上メバチマグロ「ひがしもの」水揚げ 塩釜港で販売開始式

メバチマグロの特上品「三陸塩竃(しおがま)ひがしもの」が宮城県塩釜市の塩釜港に水揚げされ、12日、販売開始式があった。2003年からブランド化を進めてきた水産業関係者らは「10年積み重ねてきた力を結集したい」と意気込んでいる。
 高知県黒潮町の第18精寿丸など2隻が約4トン、65本のメバチマグロを水揚げした。ひがしものと認定されたのは10本。最高値は1キロ当たり4300円で競り落とされ、東京・築地、仙台などの市場に出荷された。
 ひがしものの対象となるのは、三陸沖1000~1200キロの太平洋で漁獲し、1本40キロ以上、1キロ当たり2000円以上の値が付いたもの。さらに目利きの買い受け人が鮮度、色つや、うま味、脂の乗りを吟味して厳選する。
 塩釜市魚市場買受人協同組合副理事長の高橋敬一さん(61)は「ひがしものの特長は、赤身の甘酸っぱさと上品な脂の乗り。今回は少なかったが、11月ごろが水揚げの最盛期になる」と話す。
 ひがしもの販売開始に合わせ、塩釜市内のすし店13店でつくる「みやぎ寿司海道塩釜地域推進協議会」は、14日から11月末まで「親方特薦ひがしものまぐろ祭り」を開催。統一価格3150円(1人前)で、ひがしものを中心としたすしを提供する。
 同協議会会長の白幡邦友さん(67)は「味は大間のマグロに負けていない。すしとの相性もいいので、ぜひ賞味してほしい」と呼び掛けた。

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