特産トマトで発泡酒 大崎「鹿島台まちづくり協」が商品化

 宮城県大崎市鹿島台まちづくり協議会の、商工・農業者らで構成する「活力ある産業委員会」(萩川正委員長)が、鹿島台地区特産のトマトを使った発泡酒を企画し商品化にこぎつけた。委員会は「地域企業や農業者の力を集め、知恵を絞ったコミュニティービジネスの成果」と、26日にJR鹿島台駅周辺で開かれる「笑(わら)じフェス」で、披露を兼ねた試飲即売会を実施する。
 「わたしは鹿島台生まれのデリシャストマト」と名付けられた発泡酒は、デリシャスファームなど地区の生産者が収穫したデリシャストマト果汁を使用。大崎市鳴子温泉鬼首の株式会社オニコウベが約1キロリットル醸造した。アルコール度数は5%。萩川委員長は「ワインカラーで飲み口がよく、トマトの風味が爽やか」と話す。
 発泡酒製造のきっかけは、昨年9月の青森県大鰐町視察。紹介された地ビールの醸造元が、鹿島台の隣町・宮城県大郷町のブルワリーであると聞かされ「われわれにもできるのではないか」(萩川委員長)と思ったという。その後、鬼首にブルワリーがあることも分かり、デリシャストマトの酒造りを依頼した。
 萩川委員長は「(南東の)鹿島台と(北西の)鬼首、細長い大崎市をつなぐ商品にしたい」と語る。3月に試作品ができた時は「つなぐ」意識を胸に、委員や市職員4人が宮城県松山、三本木、古川、岩出山など旧市町を通って車から乗り降りして代わる代わるランニング、約5時間かけ鬼首に向かったという。発泡酒は鬼首でも販売される。
 発泡酒は330ミリリットル瓶で税込み600円。披露のセレモニーは、26日午後3時45分から、JR鹿島台駅前のファミリーマート駐車場で開催される。たる詰めの発泡酒が1杯500円で販売される。連絡先は市鹿島台総合支所地域振興課0229(56)7111。

タイトルとURLをコピーしました