岩手県遠野市で栽培、収穫されたホップを使ったキリンビールの「一番搾り とれたてホップ生ビール」の今年の初仕込み式が9日、仙台市宮城野区の同社仙台工場であった。11月2日、数量限定で全国販売される。
本田敏秋遠野市長や遠野ホップ農協の佐々木悦男組合長、堀江長治工場長らが出席し、生のまま凍結させ粉砕したホップを手で一握りずつ仕込み釜に投げ入れた。本田市長は「今年も製品を通じて遠野の豊かさを全国に届けられる」と話した。
式には、キリンビール酒類技術開発センター(横浜市)で商品開発に携わる岩手県紫波町出身の村上敦司主査も参加。ドイツホップ研究協会の技術アドバイザーなども務める村上主査は「猛暑の影響が懸念されたが、いいホップに育った。ビール造りを通してふるさとに恩返しできればうれしい」と語っていた。
発売は今年で7年目。製造する大瓶換算で計43万ケース(約5500キロリットル)のうち、仙台工場では17万5000ケース(2211キロリットル)分を造り、東北6県と北海道、新潟県に出荷する。