王林さん輩出「リンゴミュージック」の歴史つづる 宮城・角田の作家がノンフィクション本

青森県弘前市でご当地アイドル「りんご娘」などをプロデュースする芸能事務所「リンゴミュージック」の歩みをまとめた本「この街で夢をかなえる」(くもん出版)が9日、刊行される。宮城県角田市の作家堀米薫さんが、元りんご娘で弘前市出身のタレント王林さんらを取材し、執筆した。芸能の力で地域活性化を目指すスタッフやアイドルの思いをつづった。

王林さん「人間として大事なことを教えてくれた」

 弘前市出身でリンゴミュージック代表の樋川新一さんが、2000年に「弘前アクターズスクール」を設立する場面で始まる。地方の小さな芸能スクールが、困難にぶつかりながらも県内外の支援者からの協力を得て、青森の魅力を全国に伝えるアイドルを育成した経緯を描いた。

 堀米さんは樋川さんをはじめ、関係者18人にインタビューしてまとめた。リンゴにちなんだ芸名の由来や地域貢献にかける情熱などを紹介している。

 堀米さんは4月25日、樋川さんや王林さんらと青森県庁を訪れ、宮下宗一郎知事に出版を報告。「1本のリンゴの木が育つように、地域に根差してきたリンゴミュージックの挑戦が全国に伝わればいい」と話した。

 小学3年の時に、弘前アクターズスクールに入った王林さんは「人間として大事なことを教えてくれた。誇らしい内容が詰まった本で自信を持ってお薦めしたい」とPRした。

 四六判224ページ、1650円。全国の主要書店やインターネットの通販サイトで購入できる。

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