地元の主力産業である水産業について理解を深めてもらおうと、宮城県気仙沼市内の水産会社などでつくる「気仙沼の魚を学校給食に普及させる会」は23日、同市条南小で現役漁師を招いた特別授業を開いた。メカジキをもりで突く「突きん棒漁」をする漁師の話を、児童たちは熱心に聞き入った。
5年生55人が特別授業を受けた。同市唐桑町の漁師小野寺庄一さん(44)が突きん棒漁の方法やメカジキの特徴などを説明した。
小野寺さんは、黒板にメカジキの実物大ポスターを掲げながら授業をした。船の先端にある突き台から、もりを突く様子を撮影した動画を紹介。実際に漁で使っているもりを持ち込み、子どもたちに触らせた。
130キロのメカジキ1本の値段が十数万円で、中には2カ月間で4000万円分も水揚げのある漁師がいることに触れ、「漁師も夢のある仕事だ」と訴えた。
武田太陽君(11)は「漁で使うもりを触ったのは初めて。予想以上に重かった。漁師の魅力を少しは分かった」と話した。