瑛太に有村架純、笑福亭鶴瓶で2年連続「競馬CM」がサムすぎる理由

現在、競馬のG1競走前に放映されている告知CM「あなたの競馬が走り出す。」シリーズ。俳優の瑛太、有村架純、そして落語家の笑福亭鶴瓶が出演することで見かける人も多いだろう。この3人のシリーズは昨年からの継続となる。

ところがこのCM、ファンの間では「史上最低」ととにかく評判が悪い、いや悪すぎる。昨年段階ですでに見限っているファンも多かったが、今年の出来で「絶望」に拍車がかかったようです。

ネット上には「過去最悪」「これまで競馬CM録画してたが今年でやめた」「なんのCMかわからない」と非難だらけ。今をときめく有名人3人を出しているこのCMの何がそんなに問題なのか。

最新は、現在放送中の「天皇賞・春(G1)」編だが、鶴瓶がラーメン屋台で「落語家の名前には歴史がある」「『つるべえ』じゃなくて『つるべ』 だ」と、屋台の親父に愚痴る。瑛太と有村が「つるべえ」と呼ぶことが気に入らない様子。親父は「よろしおすやん」とどうでもよくあしらうが、鶴瓶は「これ はプライドにかけて負けられんのじゃ」と言い返す。その瞬間、過去の天皇賞・春のレース映像に切り替わり、最後には瑛太と有村が「つるべえさん」と言いな がら登場……という流れ。

CMの意図としては「落語家の名前に歴史がある」「天皇賞には歴史がある」とし、「プライドにかけて負けられない一戦」ということで押し出そうと しているのだろうが、はっきりいってまったく伝わらない。何のCMなのかわからない状況で、レース映像が出て「ああ、競馬か」となるのみ。CM内のストー リーと競馬がほとんどリンクしていないのだ。これではファンが呆れるのも仕方なしか。

フェブラリーS編では鶴瓶が砂浜に埋まり、高松宮記念では「勝負は一瞬」と語るだけ、桜花賞では花見席の取り合いで女の勝負、そして皐月賞では瑛太が新入社員に独演会……競馬の魅力は確かにまったく伝わらない構成のオンパレードではある。

もちろん、このCMの狙いは「競馬を知らない層の取り込み」なのだろう。それは理解できる。数年前までシリーズ化しており、評判のよかった「名馬 列伝」形式を押し付けようとも思わない。しかし、そもそも何のCMかも判別できない状況はどうなのか。過去にもSMAPの木村拓哉や、佐藤浩市や蒼井優な どを配した「CLUB KEIBA」シリーズなどがあったが、それでもまだ競馬だと認識できる内容だったような気がする。

中には「あのCMで鶴瓶がきらいになった」「瑛太と有村架純が鬱陶しくなった」と、出演者に対してのクレームまで……。このシリーズが年 末まで行われる以上、もう少し最初から競馬に寄せた内容にしてほしいところだ。そうでなければ現在のファンは呆れ、新たなファン獲得も難しいのではないだ ろうか。

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