甘み増す「寒ざらしそば」仕込み・山形

ソバの実を冷たい沢水と寒風にさらして作る「寒ざらしそば」の仕込みが20日、山形市上宝沢の不動沢であった。
市内のそば店主らでつくる山形麺類食堂協同組合の組合員ら約25人が、昨秋に収穫した山形県戸沢村産の玄ソバ「最上早生(わせ)」約3トン(2万食分)を網袋300個に分け、蔵王連峰から流れる沢水に浸した。
寒ざらしは、江戸時代の文献を基に組合が31年前に復元した製法。冷水に浸し、寒風に当てることで、ソバの実のあくが抜けてすっきりとした味わいになり、甘みも増すという。
玄ソバは約2週間、清流に浸した後、3月上旬まで、西蔵王高原で自然乾燥させる。4月中旬から山形市内の飲食店で提供する。
組合の山川純司理事長(60)は「ことしは例年より気温が低く、おいしいそばができると思う。多くの人に提供できるのが待ち遠しい」と期待した。

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