宮城県は19日、東日本大震災からの復旧・復興工事で使用する建設資材の2014~17年度の需給見通しを公表した。防潮堤や漁港の復旧工事が本格化するのに伴い、生コンクリートは14年度に需要のピークを迎え、気仙沼地区と石巻市などの東部地区では不足する見込み。15年度以降は不足解消に向かう見通しだ。
14年度の需給見通しによると、気仙沼地区で調達する必要がある生コンは100万立方メートルに達する勢いで、供給可能量71万6000立方メートルを大きく上回る。東部地区も、供給量86万8000立方メートルを上回る90万立方メートル以上の需要が見込まれる。
石巻、気仙沼、南三陸の3市町では生コン不足対策として県が整備を支援した仮設製造プラント4基が稼働するが、供給力不足は解消できない。ただ、気仙沼、東部両地区とも15年度は供給量が需要量を上回る見通し。
建設資材では、生コンの原材料となる砕砂・洗砂も14年度は需要が供給可能量(106万8000立方メートル)を10万立方メートル程度上回り、不足する見通し。堤防などの基礎に使う捨て石類も需要量が140万立方メートルに迫り、供給量(118万9200立方メートル)を超える。
県事業管理課は「復旧期間の繰り延べなどにより、需給ギャップの解消に努める」と説明。県外からの調達拡大や計画的生産を業界団体に呼び掛けている。