復興庁は28日、東日本大震災と福島第1原発事故で避難生活が続く被災者の暮らし再建を加速化させる生活復興プロジェクトの実施を正式に発表した。岩手、宮城、福島の被災3県で開く被災者との「復興円卓会議」での議論を踏まえ、来年3月までに具体策を盛り込んだ工程表を作成する。
復興円卓会議は「住まい」「くらし・生きがい・健康」「しごと」「まち」「子ども・若者」の5テーマで各4回程度、被災3県で開催する。3県と兵庫県の有識者で構成するプロジェクト委員会を発足させ、初会合を宮城県内で7月中旬に開く方向で調整している。
被災自治体の職員が神戸市などを視察する研修事業「復興まちづくり学校」も実施する。運営全般を神戸市の公益財団法人「ひょうご震災記念21世紀研究機構」に委託する。
根本匠復興相は記者会見で「阪神・淡路大震災の先行事例を被災地の関係者が共有することで、被災者の生活設計やコミュニティーへの参画を適切に支援できるようになることを期待している」と話した。
被災3県の委員会メンバーは次の通り。
池田昌弘全国コミュニティライフサポートセンター理事長▽開沼博福島大特任研究員▽鹿野順一アットマークリアスNPOサポートセンター代表理事▽鴨池治東北福祉大教授▽田端八重子参画プランニングいわて副理事長▽丹波史紀ふくしま連携復興センター代表理事▽広田純一岩手大教授▽増田聡東北大大学院教授▽真覚健宮城大教授▽山本克彦岩手県立大准教授▽横山英子仙台経済同友会幹事