生鮮カツオ水揚げ 気仙沼港が16年連続日本一

宮城県気仙沼市の気仙沼港で2012年のカツオの水揚げが3日までに終了し、取扱量は1万9176トンで、震災で落ち込んだ昨年に比べ32%増えた。生鮮カツオの水揚げ日本一は16年連続となった。
 気仙沼漁協によると、今季のカツオの水揚げは6月上旬にスタート。序盤は多くの一本釣り船がビンナガマグロを狙ったことや、カツオ漁自体が不漁だったため水揚げは伸び悩んだ。
 夏場以降に好転し、水揚げが1日700トンを超す日もあった。8月末に勝浦港(千葉)を追い抜き、最終的には1万トン以上の大差をつけた。
 漁業情報サービスセンター(東京)によると、カツオの漁期はほぼ終わり、船は母港に戻った。今後大量の水揚げは見込めず「気仙沼港の日本一は間違いない」という。
 気仙沼では震災で漁港周辺の水産加工施設が壊滅した。水産業界が一丸となって漁船を誘致し、11年は1万4514トンで辛うじて日本一の座を守った。12年は周辺の冷凍庫などが徐々に復旧し、水揚げを増やす一因になった。
 気仙沼漁協の菅野真参事は「多くの買い受け人の頑張りのたまものだ。来年はさらに水揚げを増やせるよう、工場の復旧が進んでもらえればいい」と話した。

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