田中投手と東北楽天に県民栄誉賞 宮城県

村井嘉浩宮城県知事は5日、プロ野球の日本シリーズを制覇した東北楽天の田中将大投手(25)と球団に、それぞれ県民栄誉賞を贈ると発表した。チームを率いた星野仙一監督(66)にも感謝状を贈る。奥山恵美子仙台市長も同日、市の顕彰制度に基づく「賛辞の楯(たて)」を東北楽天に贈り、活躍をたたえることを明らかにした。
 村井知事は定例記者会見で明らかにした。「東日本大震災で被災した県民に大きな夢と希望を与えた。田中投手は東北楽天のリーグ優勝、日本一に大きく貢献したことはもとより、レギュラーシーズン24連勝とプロ野球の記録を塗り替えた」と理由を述べた。
 星野監督については「日本一になることで少しでも被災地を癒やしたいという思いでチームを率いた。被災者に希望と感動、復興への大きな活力を与えてくれたことに感謝したい」と語った。
 県によると、贈呈式は、東北楽天の優勝を祝う祝賀パレードが仙台市で予定されている24日を軸に調整している。
 宮城県の県民栄誉賞はこれまで、日米プロ野球界で活躍した佐々木主浩(1998年)、ノーベル化学賞を受けた田中耕一(2002年)、トリノ五輪フィギュアスケートで金メダルの荒川静香(06年)、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表の連覇に貢献した元東北楽天の岩隈久志(09年)の4氏が受賞した。団体が受賞するのは初めて。
 奥山市長は5日の定例記者会見で「チーム一丸となって日本一を勝ち取ってくれたことが本当にうれしい。市民にとってこの上ないプレゼントになった」と東北楽天の快挙をたたえた。
 賛辞の盾を贈る対象をチームにするか、監督や選手にするかについては今後、球団と協議する。

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