南三陸町の南三陸ワイナリーは8日、同町と気仙沼市にまたがる田束山(たつがねさん)(512メートル)山頂の農地で、ワイン醸造用のブドウの植樹を始めた。町内では入谷地区に次ぐ2カ所目のブドウ畑で、早ければ2023年秋の収穫を目指す。
計画では農地約2ヘクタールに、白ワイン用のシャルドネやソーヴィニヨン・ブラン、赤ワイン用のメルローなど8品種の苗木計2500本を植える。この日は社員や支援者ら5人が朝から作業に汗を流した。
農地からは太平洋を見渡せる。朝晩の寒暖差が大きく、日当たりや風通しも良いため、ブドウ栽培に適しているという。順調に育てば、1万5000~2万本のワインが製造できる見込み。
ワインは24年からの販売を目標に掲げる。取締役栽培醸造責任者の正司勇太さん(34)は「南三陸産のブドウ100%のワインを1本でも多く造るため、栽培に力を尽くしたい」と話した。