このランキングは、文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の調査を基にしたもので、調査対象者は、同社の就職サイト「ブンナビ!」に登録している学生だ。調査期間は2017年10月1日から2018年3月31日までとなっている。なお、ランキング表に2019年卒・前半の総合順位と、2018年卒・前半の男子順位を掲載している。
結果を見ていこう。
1位は日本生命保険だ。男子順位は一昨年4位、昨年5位と、毎回上位にランクインされていたが、今年はついにトップに躍り出た。「ひらけ、世界。ひらけ、自分。」をキーワードに採用広報を展開、国内だけでなく、グローバルビジネスについても、積極的な姿勢を明示している。さらに多様な働き方に対する前向きな姿勢や人材育成の方針などが男子学生に受け入れられたと思われる。
2位はみずほフィナンシャルグループ。昨年の3位から1ランクアップしている。銀行については、採用数の削減方針が出される中、学生の反応が注目されている。しかし、今回のランキングでは、銀行離れはあまり見られなかった。その背景には、採用数を削減するとはいえ、いまだ採用規模は大きく、男子学生にとっては、なお選択肢に入っているのかもしれない。
実際、みずほフィナンシャルグループの場合、採用数を昨年比で半減させているが、それでも700人程度の採用を予定している。一般職に相当する特定職に比べて、総合職や専門職にあたる、基幹職の採用減が比較的少ないことも影響しているかもしれない。
男子はむしろ金融人気が進む?
また、「銀行勤め」を経て、コンサルティング企業などへのキャリアアップを目指す学生も少なからずおり、銀行人気はある程度維持されている模様だ。
3位は総合1位の全日本空輸(ANA)がランクインした。男子の順位は昨年の8位からジャンプアップし、これまで女子人気の傾向が強かったが、男子にも人気が浸透してきている。
4位はバンダイナムコエンターテインメント。昨年の男子順位が20位だったので、かなりのランクアップだ。今回のランキングでは、エンタメ企業に人気が集まる傾向が見られており、来年以降もその人気が続くのかもしれない。
5位野村證券、6位SMBC日興証券、7位大和証券グループと、証券会社が並んだ。そして8位にはりそなグループ、9位には三菱UFJ銀行と、銀行が続く。全体的に金融志望はなお強く、トップ10のうち、7社が金融の会社となった。
10位には伊藤忠商事が入り、総合商社では一歩抜け出した格好だ。11位の日本航空(JAL)は昨年の男子順位67位から、12位の博報堂/博報堂DYメディアパートナーズは昨年の男子順位34位から、13位の三井住友銀行は、昨年の男子順位52位から、それぞれ大きくランクアップを果たしている。
※投票者1人が最大5票を有し、志望企業を5社まで選択する形式
回答数:19888(うち男子7716、女子12172/文系16460、理系3428)
総得票数: 66386票
※男女比を1:1にするため、男子得票数に1.577501296を掛けたポイント制とした