病院と看護専門学校 仙台・荒井に来春開設

全国で病院や福祉施設を運営する葵(あおい)会グループ(東京)が、仙台市若林区荒井周辺に看護専門学校と病院の開設を目指していることが26日、分かった。市地下鉄東西線の開業で街の形成が急速に進む荒井エリアを同グループの仙台地区の拠点に位置付ける考えだ。
学校は「葵会仙台看護専門学校」で、来年4月に開校予定。1学年の定員は男女80人で3年制。正看護師を養成する。東西線六丁の目駅の南東約400メートルの4階建てビルを取得し、改修工事する。
若林区東部には専門学校や大学がなく、高卒者対象の唯一の教育機関となる。
病院は「葵会仙台東病院」(仮称)。東西線荒井駅の南約500メートルの敷地に来年7月の開院を目指す。125床の予定で、内科やリウマチ科など6診療科を設ける。グループが太白区で経営する仙台・太白(80床)、仙台・富田(45床)の2病院を統合移転する。
病院隣接地にはグループ運営の介護老人保健施設があり、入院患者を施設に紹介したり、施設利用者を診療したりして連携する。病院と施設は看護専門学校卒業生の採用も見込む。
グループの加藤俊行仙台地区事務局長は「交通の便が良い荒井を拠点に事業を進めたい」と語る。専門学校、病院とも今後、県や市に設置許認可を正式に申請する。
若林区東部にある荒井駅と六丁の目駅の利用者は需要予測に比べ、それぞれ45%程度と低調。駅周辺に学校や病院の整備が進めば、市東部に向かう人の流れが拡大する可能性がある。

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