太陽光発電システム販売のパスポート(川崎市)は11日、宮城県登米市内に出力4000キロワットの大規模太陽光発電施設(メガソーラー)を建設する計画を明らかにした。
同社によると、建設予定地は東和町米川地区の山林や原野約21ヘクタール。同社などが出資し、2016年2月設立予定の有限責任合同会社が建設する。太陽光パネル約1万7000枚を設置し、約435万キロワット時の年間発電量を見込む。
事業費は約13億円で、市や市内企業にも出資を働き掛ける。国の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度を活用し、東北電力に売電する。16年度中の着工、稼働を目指す。
併せて50キロワット時の発電装置を市内の耕作放棄地などに設置し、災害時の非常用電源などに活用する「市民オーナー発電所」も整備する。市内50カ所を目標に、1口300万円の出資と賃借による用地の提供者を募る。
登米市役所で記者会見した浜田総一郎社長は「一人でも多くの賛同者を募り、エネルギーの地産地消や被災地の復興、地方都市の再生に貢献したい」などと述べた。
米川地区では当初、日光エナジー開発(大阪市)がメガソーラーの建設を計画したが、目標とした発電量を見込めないなどの理由でとん挫した。エナジー社に建設地を紹介したガイアシステム(神戸市)の呼び掛けに応じ、パスポートが建設に名乗りを上げたという。