宮城県白石市の白石城に訪日外国人旅行者(インバウンド)が宿泊する「城泊(しろはく)」の旅行商品化に向け、東北運輸局は24、25日、外国人有識者らを招いて体験ツアーを行う。参加者の意見を反映し、米欧豪からのインバウンド向け旅行商品の来春発売を目指す。
城泊は、インバウンド増加を目指して新たな体験型宿泊コンテンツをつくる政府事業の一環。白石城の天守閣は木造3階で、1874年の解体後、1995年に復元された。
城泊は鉄筋コンクリート造の平戸城(長崎県)で2017年に実施された例はあるが、木造の城は初めてになる。
体験ツアーは欧米富裕層のインバウンド動向に詳しい有識者らが参加。白石城での宿泊に加え、郷土料理や居合、座禅といった文化体験を予定している。
運輸局は、みやぎインバウンドDMO(宮城県丸森町)と連携するほか、城を管理する白石市とも協力し、宿泊体験の内容を年度内に決定、商品化を目指す。
運輸局の担当者は「欧米で受けがいい城や侍を生かしてインバウンドを伸ばしたい。木造の城で、より日本らしさを体験できるのではないか」と話した。