白砂青松もう一度 気仙沼・大島 あす2年ぶり海開き

宮城県気仙沼市の離島・大島の「小田の浜」が21日、宮城県内の海水浴場で唯一、海開きをする。東日本大震災の津波で浜は大きな被害を受けたが、島民やボランティアらが清掃を続け、景観は徐々に元の姿に戻っている。島民は「海水浴を通して観光地大島を全国に発信したい」と燃えている。
 2年ぶりの海開きは、6月の気仙沼大島観光協会の役員会で決めた。遊泳範囲は震災前の3分の1程度に縮小する。今月12日には仮設のシャワーやトイレを設置。非常用無線を配備したり、緊急時の避難路の案内板を立てたりして、海水浴客の受け入れ態勢を整えた。
 21日は午前10時に神事をし、安全を祈願する。ボランティア団体の協力も得て、スキューバダイビングやフラダンスなどの体験教室も開く。
 大島の東岸に位置する小田の浜は、沖合の無人島が波を遮るため、遠浅で波が穏やかな海水浴場として人気が高い。2006年には環境省の「快水浴場百選」の特選にも選ばれた。
 震災で浜にはがれきが散乱し、しばらくは無残な姿だった。島民や全国のボランティアが昨年から清掃活動をこつこつ続け、遊泳できるまでになった。
 気仙沼大島観光協会の白幡昇一会長は「全国の方々から受けた支援に応えるためにも、元気な大島の姿をアピールしたい。多くの海水浴客を受け入れ、観光地大島の復興につなげたい」と話す。開場は8月16日ごろまで。

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