皮肉たっぷり! バーガーキングを馬鹿にする「マクド」の広告に笑った

広告にはその国の文化や考え方が、顕著にあらわれるものである。日本では他の企業をこきおろすような広告は珍しく、もしもそのような映像やポスターを公開すれば、批判の的になることも少なくない。だが海外では、公然と他企業の製品やサービスを馬鹿にする広告も当たり前のように公開されている。
2011年夏に行われた世界最大級の広告の祭典「カンヌライオンズ」に出品されたドイツ・マクドナルド(以下:マクド)のCMはその最たる例ではないだろうか。
少年が一人ベンチでマクドを食べていると、どこからともなくいじめっ子たちが現れて、食べかけの商品のすべてを持って行ってしまう。他日、やはりマクドの紙袋を手にベンチに腰掛けると、再び持って行かれてしまう。彼は方策を講じて2度と持って行かれないようにするのだが、その方法が皮肉たっぷりなのである。
この作品は「DDB Tribal Group」が手がけたものだ。映像は「パッケージ」と題されており、いじめられっ子と思われる少年が公園のベンチで、1人でマクドを食べるところから始まる。大人しく食事をしている彼なのだが、マクドを購入する度に悪ガキに囲まれて、袋ごと持って行かれてしまうのだ。
何度も食いはぐれた彼は、マクドを食べていることを悟られないようにする秘策を打った。それは、「バーガーキング」の紙袋でマクドを隠すというもの。悪ガキたちは、少年が食べているものがマクドでないと確認すると、素通りして行ってしまったのである。
優れた対策ではあるものの、CMに込められたメッセージはあまりにも皮肉。ちょっと毒がきつくて、思わず苦笑いしてしまうほどだ。しかしわずか50秒のなかに、見事にメッセージが織り込まれていると言わざるを得ないだろう。日本ではなかなか目にすることのできない類のCMではないだろうか。
参照元:vimeo(英語)

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