盛岡・紺屋町のマンション計画、住民要望の低層化は受け入れず 事業者が非公開で説明会

盛岡市の紺屋町に建設が予定されている14階建てのマンションの事業者タカラレーベン(東京)は7月29日、盛岡市内で住民説明会を開き、住民が要望した低層化などは受け入れない考えを示した。

 説明会は条例に基づき、マンションの高さの2倍の範囲の住民らを対象とした。参加した住民約30人を前に、非公開で計画の説明と質疑応答を行った。

 参加者によると、近隣の商店主らでつくる「紺屋町まちづくりの会」の要望を反映した外観や植栽の変更点の説明があった。住民からは低層化を望む声や、一般市民向けの説明会の開催を求める意見が相次いだが、いずれも「予定はない」との見解を示したという。

 同会の一人は「反対運動ではなく、街の仲間としてより良いものをつくりたいという思いで協議してきたつもりだが、最後は一方的でがっかりした」と語った。別の参加者は「もやもやしている。市民の総意はうやむやなままだ」と話した。事業者は説明会後の取材に応じなかった。

 まちづくりの会は5月までに計4回あった事業者との会合で、街並みと調和した外観への変更などを求めていた。今後は紺屋町を起点に、景観を守るための条例策定や街のビジョンづくりに関する勉強会を開く予定。

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