相続増税、来年1月から 金融商品や対策セミナー盛ん

 来年1月1日から、亡くなった人の遺産を受け継ぐ際にかかる相続税が増税になる。遺産のうち、課税対象となる金額が増えるので、相続税を納める必要が新たに生じたり、納税額が増えたりする。金融機関などは「対策セミナー」を相次いで開き、節税につながる金融商品を売り込む。
 「自分は資産家ではないと思ってる方ほど準備がなく、トラブルになります」。横浜市中区で2日、明治安田生命が開いた相続セミナーには60代を中心に80人が集まった。神奈川県藤沢市から来た男性(81)は「税制改正で、相続対策しなければならない立場になった。今から備えておきたい」と話し、真剣な表情で講師の話に聴き入った。
 明治安田生命の場合、4~7月にセミナーを194回開き、6601人が参加。昨年同時期と比べると参加者は2・4倍だ。
 今回の相続増税は2013年に決まった。低所得者の方が負担感が重い消費増税に合わせ、裕福な人により多くの税負担を求めてバランスを取る狙いがある。

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