文部科学省が2日発表した公立学校施設の耐震改修状況調査によると、宮城県内の小中学校の耐震化率(4月1日現在)は98.0%で、2010年度の前回調査から4.5ポイント上昇し、静岡県に次いで全国2位となった。県内で耐震化を終えた市町村は、前回の17から28に増えた。
市町村別の耐震化率は表の通りで、完了していないのは7市町。最も低いのは石巻市の84.1%で、県内で唯一、全国平均(84.8%)を下回った。
耐震診断の実施率は、98.1%だった大崎市を除き、34市町村で100%に達した。「耐震性がない」と診断された施設と診断未実施の施設は計46棟。前回より105棟減った。
小中学校以外の耐震化率は、幼稚園(53棟)が88.7%(前回比2.2ポイント増)、高校(611棟)が92.6%(1.3ポイント増)、特別支援学校(94棟)は前回に続き100%だった。
高い耐震化率について、県教委施設整備課は「東日本大震災前から、宮城県沖地震に備えて耐震化を進める自治体が多かった。学校の統廃合で対象施設が減ったことも要因だろう」と説明した。
11年度は震災の影響で、県内は全国調査の対象外となっていた。