県警・仙台市、クマ対策で連携強化 迅速な避難、捕獲手順確認

クマ

住宅地に出没したクマが住民を襲うなどの被害を未然に防ごうと、県警と仙台市などは12日、青葉区高野原地区の集会所で対応訓練を合同で実施した。相互の連携強化に向け、迅速な住民避難の周知方法や捕獲手順を確認し合った。

 関係者約40人が参加。体長1・5メートルのクマ1頭が住宅地の民家周辺に出没したとの想定で、住民からの連絡を受け、駆け付けた仙台北署員や市職員が現場を確認した。

 署員らは安全確保のため、猟銃による捕獲が必要と判断し、パトカーで周辺住民に屋内避難を周知。市鳥獣被害対策実施隊の隊員が模擬銃を使ってクマを駆除し、一連の訓練を終えた。

 県警生活安全企画課の小野寺俊哉課長補佐は「関係機関に素早く情報を伝え、住民に避難を促す手順を確認できた。今後は夜間など違った状況での連携も密にしていきたい」と話した。

 市によると、4~8月のクマ目撃件数は119件。過去5年間の同期比では少ないが、今秋は餌となるブナの大凶作が予想されるため、9月以降も目撃が増える可能性があるという。

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