真っ赤な大粒、シーズン到来 宮城・亘理、山元「仙台いちご」初出荷

「仙台いちご」のブランドで知られる宮城県亘理、山元両町特産のイチゴが17日、今季初めて出荷された。昨年より1日早く、平年並み。初日は農家3軒と1法人が栽培したとちおとめとにこにこベリー計536パック(約134キロ)が、亘理町の選果場から仙台市中央卸売市場に運ばれた。

 東日本大震災で津波被害を受けた山元町花釜地区に整備された菊地農園のハウスでは、従業員6人が赤く実ったとちおとめを一つ一つ手摘みし、パックに詰めた。経営者の菊地義雄さん(71)は「今年も大粒のものが育っている。この地域のイチゴは酸味と甘みのバランスがいいのが特長。たくさんの人に味わってもらいたい」と語った。

 亘理町吉田の選果場ではJAみやぎ亘理の関係者らが初物の品質を確認し、荷造り作業をした。市場を経由し、18日にJR仙台駅東口近くの果物店「いたがき本店」などに並ぶ予定。

 イチゴの取扱量が東北最大の同JAによると、今季は来年6月までに、震災後で最多規模だった昨季と同程度の計2400トン(販売額31億円)の出荷を見込む。

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