石井一久氏が楽天GMに就任 球団が発表 27日に会見

楽天は20日、ヤクルト、西武、ドジャースなどで活躍し、日米通算182勝をマークした野球評論家の石井一久氏(44)が、編成部門を統括するゼネラルマネジャー(GM)に9月1日に就任すると発表した。27日に仙台市内で就任会見を行う。

石井氏は91年ドラフト1位でヤクルトに入団。02年からは4年間、メジャーでもプレーした。日本ではヤクルトと西武で、計6度のリーグ優勝と計5度の日本一を経験。13年に現役を引退した後は野球評論家として活動し、日米球界で培った独特の視点と野球理論は高い評価を得ている。

楽天は、チームの人事や補強など編成の全権を任されていた星野仙一球団副会長が今年1月に他界。立花陽三球団社長は「副会長というポストがいなくなり、後任を模索していた」と話しており、石井氏に白羽の矢を立て、新たに「GM」のポストを用意した。

石井氏は、吉本興業の「契約社員」という異色の肩書きも持ち、選手をサポートするスポーツマネジメントにも携わってきた。明るい人柄は現役時代から後輩に慕われ、楽天・岸、ロッテ・涌井、西武・菊池らは石井氏の影響を強く受けている。また、米球界にも太いパイプを持っており、新たな外国人選手獲得ルートの開拓にも期待が懸かる。

今季の楽天は開幕から最下位に低迷。6月16日に梨田昌孝前監督が辞任したが、平石洋介監督代行の下では25勝19敗1分け(19日時点)と巻き返している。田中ら若手の成長など明るい材料もある一方で、来季に向けては大幅な戦力見直しは必至といえる。石井氏は9月からGM業務に携わる予定で、10月のドラフト会議が初仕事となる見通し。日本球界初となる「元メジャーリーガーGM」の手腕に注目が集まる。

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