宮城県石巻市の旧北上川河口に架かる「石巻かわみなと大橋」が30日開通し、たもとの石巻南浜津波復興祈念公園で式典があった。東日本大震災で被災した東の湊地区と西の南浜・門脇地区を結び、物流と人流の活性化や災害時の緊急輸送路としての機能が期待される。
橋は全長754メートル、幅12・5メートルの片側1車線。約500メートル下流の日和大橋と平行し、産業拠点の湊地区の物流が強化されるほか、災害時の避難路にもなる。幹線道路の国道398号へのアクセスも向上する。
市が県に事業委託し、2016年6月から整備を進めていた。総事業費は約97億1000万円で、主に社会資本整備総合交付金の復興枠を活用した。
式典には市や県の関係者ら約60人が出席し、テープカットや渡り初めで橋の完成を祝った。斎藤正美市長は「石巻のシンボルとして平時にも災害時にも大きな役割を果たしてほしい」と述べた。