東日本大震災からの復興の象徴として宮城県石巻市が2014年から栽培する「北限のオリーブ」が収穫され、同市北上地区に今月完成した加工施設で13日、初めてオイルが搾られた。搾油機の故障で精製した油は50ミリリットル足らずにとどまったが、品質は上々。生産者らは来年以降の飛躍に期待を込めた。
津波で被災した沿岸4地区でオリーブ計約100キロを収穫。北上地区の施設に集荷後、オイルに適した青くきれいな実をより分け、約75キロを加工場に運び込んだ。作業工程で、374万円で購入した搾油機が故障。回復せず、作業を断念した。生産者らはわずかに搾られた油を味見し、爽やかな味わいを確かめた。